今回は、東京・日本橋で100年以上続く老舗、遠忠食品の代表取締役・宮島一晃さんに佃煮についてうかがいました。

大正2年創業の惣菜店

大正2年に創業、最初は惣菜の店としてスタートしました。次第に佃煮やごはんの素なども手掛けるようになり、今では100年以上続く老舗です。

佃煮の発祥は、東京の佃島

佃煮の発祥は、東京・中央区の佃島。その昔、徳川家康が大阪・西淀川の佃村の人々に助けられました。そこで江戸入城の際、佃村の人々を呼び寄せ、江戸で特別な漁業権を与えたのが始まりと言われています。

江戸前にこだわった佃煮「江戸前でぃ!」

東京湾でとれた貝類、海藻を佃煮にしたシリーズ。その時獲れたものを佃煮にしているので、年によってラインナップが変わります。

熊八さんも「原材料がなければ無理に作らないという姿勢がイイ!」と共感した様子でした。

おいしさの秘密は「直火釜」

今は、ほとんどの会社が「蒸気釜」を使っていますが、「遠忠食品」では重油バーナーで釜に直接火を当てる「直火釜」を使っています。「直火釜」だと香ばしさが出ておいしくなります。放っておくと焦げてしまうので、職人さんがつきっきりで火加減を見なくてはいけないんです。

調味料も厳選して味付けします。こだわりの国産醤油、砂糖、水アメ、発酵調味料(塩みりん)などを使っています。

佃煮も、昔に比べると塩分濃度は落としています。佃煮も、冷蔵庫に入れて保存して、早めに食べるのがオススメです。

遠忠食品
住所:東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-10 宮島ビル1階
電話:03-6661-6021

今週の熊八レシピは「貝の佃煮」

貝(あさり)の佃煮チャーハン

  1. あさりの佃煮、長ネギ、バター、塩コショウ、ごはんを用意します。
  2. 長ネギをみじん切りにして、フライパンに入れてバターで炒めます。
  3. ここにあさりの佃煮を入れてさらに炒めます。
  4. ここに、あたたかいごはんを入れて混ぜ、味を塩コショウで整え、お好みで仕上げにごま油をどうぞ。

あさりの佃煮とキノコのソテー

  1. あさりが大きい場合は、カットしておきます。
  2. キノコは大きめにほぐし、数種類を混ぜておきます。(単品でもOK)
  3. フライパンにオリーブオイルを入れて、ニンニクのみじん切りを入れて火をつけます。
  4. ニンニクの香りがしてきたらキノコを入れて炒めます。
  5. しんなりする前に佃煮を入れます。
  6. 佃煮とキノコが混ざったら完成です。佃煮の味だけでおいしく食べられますが、味が薄いようなら塩コショウをどうぞ。

あさりの佃煮とゴーヤのチャンプルー

  1. ゴーヤとあさりの佃煮、卵、調味料を用意します。
  2. ゴーヤを縦に切って中のワタを出して5ミリくらいに切り、ごま油でよく炒めます。
  3. ここにあさりの佃煮を入れて炒めます。
  4. 卵を入れて混ぜ、塩コショウで味を整え、鰹節を散らして完成です。ゴーヤが苦手な方は、ピーマンやパプリカ、水気を切った木綿豆腐でどうぞ。