森野熊八グルメタイム〜ニッポン全国 うまい、うまい!〜

料理人・森野熊八のラジオ番組「森野熊八グルメタイム〜ニッポン全国 うまい、うまい!〜」のスタッフがお送りする公式ブログです。

老舗

2014年4月から全国各局で放送中、料理人・森野熊八さんのラジオ番組「森野熊八グルメタイム〜ニッポン全国 うまい、うまい!〜」。

番組では、熊八さんが全国で出会った季節の味、おいしい味をご紹介。生産者や製造元に電話でインタビューするほか、とっておきの熊八レシピもお送りしています!(一部地域ではオンエアされていない内容もあります)

番組スタッフがお送りするこの番組公式ブログでは、お送りした内容の一部をご紹介します。

1月22日〜 「はんぺん」は東京・日本橋生まれ

はんぺんについて、東京・日本橋の老舗『神茂(かんも)』の代表取締役・井上卓さんにうかがいました。

『神茂』は今年で創業330年

創業は1688年、現在と同じ場所で生まれた「神茂」。今年で330年、井上さんで18代目になります。もともとは、江戸開府の折に関西から出てきたお店。大坂は神崎川近くだったので、当時の屋号は「神崎屋」でした。

井上さんから遡ること7代前の店主が、茂三郎という名前に改名。「崎屋」の「三郎」ということで、次第に「神茂」と呼ばれるようになったのだとか。

「神茂」、元は日本橋魚市場で魚の売買するお店。あまった魚をつみれなどにしており、そんな中で白いはんぺんも生まれました。はんぺんの元は、大坂の鱧を原料にした食べ物「あんぺい」。この料理の手法が東上して静岡では黒はんぺんになり、江戸では白はんぺんになりました。

はんぺんの作り方

江戸時代から変わらず、はんぺんの原料は鮫。江戸の役人が中国の役人を日本橋魚市場に案内したところ、当時日本では捨てられていた鮫のヒレが中国で売れることがわかった。鮫をたくさんとるようになりましたが、身が食べきれない。そこで余った身で、はんぺんが作られるようになりました。

90センチから100センチの小型のホシザメに加え、ヨシキリザメ、アオザメなど大型の鮫も使います。皮を剥いで三枚におろし、身の血合いを取り除き、身とスジに分けます。身の部分がはんぺんになります。すり身にして石臼で冷やしながら塩を加えて擦ると、だんだん空気を含んで真っ白に膨らんでいきます。ここに卵白などを加えて蒸したら完成です。

はんぺんは、丸い形が主流。おわんにすくって成型したので、半片(はんぺん)と呼ばれるにようになりました。江戸時代は、はんぺんはハレノヒに食べる高級品。武家が贈答用に使う時、丸いとすわりが悪いので四角いものができたんだそうです。

昔の文献を見ると料亭では、はんぺんにウニを塗って焼いたり、薄くそいで何かを巻いて食べたりもしていたよう。 井上さんのオススメは、ミョウガと大葉を刻んだものを乗せて生姜醤油で食べる方法だそうです。

「神茂」では、代表取締役である井上さんも自ら、はんぺんを作ります。自分で魚をすり身にすることで、その日の身の良し悪しがわかる。満足できるものができない時は、店頭に出さないそうです。

ちなみに…ユーモアもある井上さん。イイダコの頭に帽子をかぶったような可愛いおでん種を考案されたそうですので、ぜひお店でチェックしてみてくださいね。

▼公式サイトから通信販売でも購入できます。

日本橋 神茂(かんも)
住所:東京都中央区日本橋室町1-11-8
電話:03-3241-3988

今週の熊八レシピは「おでん」

おでんの大根のおいしい煮方

  1. おいしいおでんの大根は下準備で決まります。5センチくらいの輪切りにした大根の皮を包丁でむいて、面取りしておきます。ピラーより包丁で桂剥きのようにしたほうが煮崩れにくくなります。
  2. 米のとぎ汁(なければ水に生米を入れたもの)を軽く沸騰させて大根を入れ、大根にすっと竹串が通るくらいに下ゆでします。
  3. 一度大根を水にとって冷やします。冷やすと大根が透き通ります。
  4. 煮汁に入れて一煮立ちしたら、火をとめて冷まします。1時間ほどすると大根に味が染み込みます。

おでんの卵

  1. 半熟より少し固めのゆで卵を作ります。
  2. 殻をむいておでんの煮汁に入れ、2、30分煮込みます。
  3. 煮上がったら一度火を止め、蓋をして冷ますと味が染み込みます。
  4. 食べる時にもう一度あたためてどうぞ。
  5. 白いごはんの上におでんの卵をのせ、半分に割ってからしをつけ、おでんのつゆをかけるのもオススメです。

おでんのさつま揚げ

おでんに欠かせない具、さつま揚げ。おでんのうまさには「油」のうまさが不可欠なんです。魚のすり身から出る味、甘めの塩味、油の味がだしに溶け込んで、おでんの味わいを作り出しています。

8月28日〜 佃煮は、徳川家康のおかげで生まれた!?

今回は、東京・日本橋で100年以上続く老舗、遠忠食品の代表取締役・宮島一晃さんに佃煮についてうかがいました。

大正2年創業の惣菜店

大正2年に創業、最初は惣菜の店としてスタートしました。次第に佃煮やごはんの素なども手掛けるようになり、今では100年以上続く老舗です。

佃煮の発祥は、東京の佃島

佃煮の発祥は、東京・中央区の佃島。その昔、徳川家康が大阪・西淀川の佃村の人々に助けられました。そこで江戸入城の際、佃村の人々を呼び寄せ、江戸で特別な漁業権を与えたのが始まりと言われています。

江戸前にこだわった佃煮「江戸前でぃ!」

東京湾でとれた貝類、海藻を佃煮にしたシリーズ。その時獲れたものを佃煮にしているので、年によってラインナップが変わります。

熊八さんも「原材料がなければ無理に作らないという姿勢がイイ!」と共感した様子でした。

おいしさの秘密は「直火釜」

今は、ほとんどの会社が「蒸気釜」を使っていますが、「遠忠食品」では重油バーナーで釜に直接火を当てる「直火釜」を使っています。「直火釜」だと香ばしさが出ておいしくなります。放っておくと焦げてしまうので、職人さんがつきっきりで火加減を見なくてはいけないんです。

調味料も厳選して味付けします。こだわりの国産醤油、砂糖、水アメ、発酵調味料(塩みりん)などを使っています。

佃煮も、昔に比べると塩分濃度は落としています。佃煮も、冷蔵庫に入れて保存して、早めに食べるのがオススメです。

遠忠食品
住所:東京都中央区日本橋蛎殻町1-30-10 宮島ビル1階
電話:03-6661-6021

今週の熊八レシピは「貝の佃煮」

貝(あさり)の佃煮チャーハン

  1. あさりの佃煮、長ネギ、バター、塩コショウ、ごはんを用意します。
  2. 長ネギをみじん切りにして、フライパンに入れてバターで炒めます。
  3. ここにあさりの佃煮を入れてさらに炒めます。
  4. ここに、あたたかいごはんを入れて混ぜ、味を塩コショウで整え、お好みで仕上げにごま油をどうぞ。

あさりの佃煮とキノコのソテー

  1. あさりが大きい場合は、カットしておきます。
  2. キノコは大きめにほぐし、数種類を混ぜておきます。(単品でもOK)
  3. フライパンにオリーブオイルを入れて、ニンニクのみじん切りを入れて火をつけます。
  4. ニンニクの香りがしてきたらキノコを入れて炒めます。
  5. しんなりする前に佃煮を入れます。
  6. 佃煮とキノコが混ざったら完成です。佃煮の味だけでおいしく食べられますが、味が薄いようなら塩コショウをどうぞ。

あさりの佃煮とゴーヤのチャンプルー

  1. ゴーヤとあさりの佃煮、卵、調味料を用意します。
  2. ゴーヤを縦に切って中のワタを出して5ミリくらいに切り、ごま油でよく炒めます。
  3. ここにあさりの佃煮を入れて炒めます。
  4. 卵を入れて混ぜ、塩コショウで味を整え、鰹節を散らして完成です。ゴーヤが苦手な方は、ピーマンやパプリカ、水気を切った木綿豆腐でどうぞ。


5月23日~ ごまの秘密

5月23日~5月28日の放送。

大阪府のごま販売の老舗「和田萬商店」

創業1883年、大阪のごま販売の「和田萬商店」専務、和田武大さんにうかがいました。

ごまの原産はアフリカ北部、日本には縄文時代に上陸
ごまの原産はアフリカ北部、ナイル川の源流あたり。これがアラブに入り、シルクロードを通って中国へ、そして日本に入りました。それが縄文時代のことでした。

ごまの栽培は…
ごまは、ゴールデンウィーク明け〜6月中くらいに種を蒔き、3ヶ月で収穫。水はけがよく暑いところが、栽培にむいています。ひまわりのような太い茎で、人の身長くらいまで伸びたあと、茎にそって袋状のものができ、この中に100粒くらいのごまが入っています。1本のごまから1万粒が採れます。でも、重さにするとこれで20gなんです。ごまを取り出す前に刈り取り、2週間ほど乾燥させると、ごまの入った袋状の部分が枯れてパカッと開きます。これが「ひらけゴマ」の語源なんだそう。

ちなみに、東北では黒ごまの栽培がさかんでした。南部煎餅に黒ごまがのっているのは、こういう背景があったんです。
 
ごまは焙煎してはじめて、うまみと香ばしさが生まれる 
生のごまはプチプチした粒。焙煎して火を入れることによあってうまみや香ばしさを引き出します。いりごまをすりつぶすと「すりごま」、切ると「きりごま」、練るようにすると「練りごま」になります。

ごまの正しい保存方法
いりごまは、密閉容器に入れて冷蔵庫へ。酸化しにくく、湿気からも守れます。練りごまは冷蔵庫に入れてはダメ。硬くなってしまいます。 

おいしいごまの食べ方とは!?
和田さんオススメは、ごまをそのまま食べること(笑)。眠気覚しにもぴったりだそうです。それから、バニラアイスにごまペーストをかけて食べるのが、ものすごくおいしいんだとか。簡単ですから試してみたいですね。 

 

和田萬 創業1883年のごま専門メーカー

今週の熊八レシピは「ごま料理」


【熊八流、簡単担々麺(1人前)】 
 
生麺タイプの中華麺(醤油or塩)を用意して、スープを作っておきます。フライパンで豚ひき肉(50g)、長ネギ(10センチくらいを粗みじん切り)、生姜(1センチくらいをみじん切り)を炒め、豆板醤(小1/2〜1/3)、練りごま(大1〜2)を入れて混ぜます。ここにラーメンスープを入れたら、酢(小1〜2)を入れ、塩コショウで味を整えます。麺と一緒に盛り付け、仕上げにラー油をまわしかけたら完成。酢を黒酢にしてもOK。

【簡単ごま和え】 
めんつゆ(3倍濃縮タイプを薄めずに:大2〜3)とすりごま(大4〜5)を混ぜます。ここにゆでたほうれん草や小松菜、インゲン、絹さや、きのこなどをまぜればできあがり! きゅうりの塩もみや、大根、三つ葉、クレソン、炒めたナス、ちくわ、かまぼこをごま和えにしてもおいしいですよ。

【熊八オススメ・ごまトッピング】
白いごはんに合うのはもちろん、チャーハンやリゾットにもぴったり。さらにしょうゆベースの料理にも合いますので、照り焼きチキンや、鰤の照り焼き、煮っころがし、肉じゃが、刺身を食べる時にも醤油と一緒にごまをつけてどうぞ。ケチャップにすりごま(練りごま、ごま油)も合います。大福につけたりしてもうまいですよ。
 

プロフィール
料理人・森野熊八

料理研究家の祖母の影響から、幼心に料理に興味を持つ。16歳から包丁を握り、大学卒業後、フランス料理、イタリア料理を修業。その後、より料理の本質を見極めるため、30歳にして通信教育で家庭科教員免許を取得、大学の講師も務めた実績もある。また、90年より《料理の作り方を歌詞にして、歌いながら料理を作る》というまったく新しいタイプのクッキングショーを考案、料理教室やライブハウスなどで多いに注目を集め、CDもリリースしている。 
放送局・日時
STVラジオ
毎週土 5:05~5:15

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月~金 11:45~11:55

秋田放送
月~金 12:30~12:40

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