野沢菜漬について、長野県・野沢温泉観光協会の小田切美幸さんにうかがいました。

野沢温泉村で生まれた野菜、野沢菜

宝暦年間(1751年 – 1764年)のこと。野沢温泉村・健命寺の住職が京都に遊学した際、天王寺蕪の漬物を食べたらおいしかった。そこでタネを持ち帰って野沢温泉の畑にまいたところ、蕪が育たず葉だけ大きくなり、それを野沢菜と名付けました。最初は冬を越す貴重な野菜として地元で漬物にして食べていましたが、野沢温泉が湯治場として知られるようになってから全国に広まっていきました。クセのないところや、食感がいいのが人気の秘密です。

野沢菜は巨大な野菜

畑で育てている野沢菜。小さなタネが、高さ1メートルほどの大きな野菜になります。漬物でしか見たことがない方も多いと思いますが、畑に子供が入ると姿見えなくなるほど。とても大きいんです。11月が収穫シーズンです。

野沢菜漬

野沢菜は、生では青臭さが残るので、地元でもほとんど食べません。少しだけであればサラダにして食べる方もいますが、えぐみがあります。

漬物にして食べるのが主流。浅漬け、古漬け、ビール漬け、醤油漬け、わさび漬けなど、いろんな種類がありますが、元祖は塩と唐辛子で自然発酵させたものです。

野沢菜を収穫したら、温泉で洗います。温泉で洗うことで虫離れもよく、味がよくなると言われています。そのあと、塩と唐辛子と呼び水を入れて、1ヶ月から1ヶ月半くらい漬け込みます。

野沢菜漬のおいしい食べ方

炒めた野沢菜漬を塩胡椒と醤油で味付けしてラーメンやチャーハンに入れたり、ピザにしたりするのがオススメ。意外にチーズとも合うそうです。

小田切さんが好きなのは、塩抜きした野沢漬けを刻んで炒めて塩胡椒と醤油で味付けしたものを春巻きの皮で巻いてあげた、野沢菜春巻き。野沢菜の食感が楽しめて、冷めてもおいしい一品です。

最近は洋風な食べ方も多いそうで、生の野沢菜をオーブンでじっくり焼くと野菜チップスのようにパリパリになります。これが「スルメイカのように噛めば噛むほど味が出てくる」と、地元でブームになっているんだとか。

そして、ソフトクリームに野沢菜の粉末が入った「野沢菜ソフト」もオススメ。ほんのり野沢菜の味がするそうです。

今週の熊八レシピは「野沢菜漬」

野沢菜漬の混ぜごはん

  1. 野沢菜漬を食べやすい大きさに切り、ペーパータオルに包んで水分をしっかりと絞ります。
  2. 炊きたてのごはんに野沢菜漬を混ぜます。
  3. 鰹節や海苔をふって出来上がり。
  4. おにぎりにする場合は、手のひらに塩ではなく醤油をつけて握ると、めちゃくちゃおいしくなります。

洋風・野沢菜漬炒め

  1. 野沢菜漬を粗く(1、2センチ幅)に刻みます。葉っぱの部分は横にも大きいので広げて切りましょう。1カップほど用意します。
  2. ペーパータオルで包んでざっくりと水気を切ります。
  3. ニンニク1/2片を刻み、大さじ1杯のオリーブオイルで炒めてから、野沢菜漬を入れてしらすや桜えびを加え、コショウを少し振ったら完成です。
  4. 白いごはんの上に乗せても、パンに乗せても、パスタに混ぜてもばっちりです。ベーコン、ソーセージなど肉系の食材と一緒に混ぜてもおいしいです。

野沢菜漬と豚肉の炒め物(豚野沢菜)

  1. 野沢菜の茎の部分を多めに使います。2センチ幅くらいに切って、水気を切っておきます。
  2. フライパンに豚コマ肉または豚バラスライスを入れてジュッと炒めたら、野沢菜漬を入れます。
  3. 豚肉に火が通って野沢菜漬の味がうつったら、鍋肌から日本酒を入れ、お好みで醤油を入れます。
  4. 全体を絡めたら、完成。お好きな方はごま油をどうぞ。
  5. 白髪ねぎやあさつき、ゴマなどを添えていただきます。