山形県天童市「JAてんどう」営農販売部の熊澤文晴さんにうかがいました。

ラ・フランスの生まれは、その名の通り「フランス」

洋ナシの品種のひとつが「ラ・フランス」。天童市はラ・フランスの生産が日本一です。

ラ・フランスは1903年、明治36年にフランスから日本に入ってきました。そのあと、山形の気候にあった作物として山形に入ってきました。他の洋ナシより病気に弱く、育てるのが難しい品種です。

ラ・フランスはもぎたては食べられない!?

ラ・フランスの旬は11月ですが、収穫するのは10月上旬です。実は、収穫後に手間ひまかけないと、おいしいラ・フランスにならないんです。

おいしくするためには、収穫して冷蔵庫で5度で10日以上冷やす「予冷」、そのあと15度以上の室温で7日間寝かす「追熟」を行います。そのため、食べごろは11月になるんです。

ラ・フランスのおいしい食べ方

ラ・フランスは常温で保存しておきます。冷蔵庫に入れる追熟が止まってしまうので気をつけて! 食べごろになると軸がしおれてきて、軸のまわりにシワがよってきます。さらに、軸のまわりの肩になっている部分をそっと押してみて、耳たぶくらいの柔らかさになったら最高の食べごろ

食べる時は冷蔵庫でほどよく冷やしていただきます。切り方は、一般的なくし切りでOK。もしくは、縦半分に切ったら芯の部分をスプーンですくって、そのまま果実をスプーンですくっていただくのもオススメです。

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今週の熊八レシピは「ラ・フランス」

肉料理とラ・フランス

  1. まな板にラップをのせて、この上に肉の繊維に対して直角になるように厚さ1センチの輪切りにした豚ヒレ肉を置きます。
  2. 肉にラップをかけてのし棒やビンなどで叩いて伸ばし、1.5〜2倍くらいの大きさになったら塩コショウをして、小麦粉をまぶします。
  3. フライパンにバター(またはサラダ油)とニンニクを入れて焼きます。ある程度焼き色がついたらひっくり返します。
  4. フライパンを傾けて残った脂をペーパータオルでふきとり、2、3センチにカットしたラ・フランスを焼いて白ワインを入れてアルコールを飛ばします。肉を先に取り出し、残ったラ・フランスにバターを入れて塩コショウして、盛り付けておいた肉にかけます。

ラ・フランスのコンポート

  1. 鍋に白ワインを入れて加熱し、半分になるまで煮詰めます。ここに水を入れて伸ばします。
  2. ここにお好みでハチミツ(香りと照りをつける)、砂糖(甘み)、レモン汁(お好みの量)を入れて、沸騰したところに半分に切って皮をとったラ・フランスを入れ、ペーパータオルで蓋をして沸騰させます。
  3. 火を止めて煮汁ごと冷ませば完成。冷蔵庫で冷やしてもいいし、少しあたたかいまま食べてもおいしいですよ。
  4. クリームチーズと一緒に食べたり、このコンポートでケーキを作ったり…アレンジがききます。

ラ・フランスのトマトスパゲティ

  1. フライパンにオリーブオイルを入れて、ベーコンとニンニクを炒めます。
  2. 2〜4センチ角に切ったラ・フランスをベーコンと一緒にさっと炒めます。
  3. ここにトマトソース(市販のものでOK)を入れて、グツグツ煮たら完成。ソースの濃度が濃いようなら、茹でたスパゲティの茹で汁を入れて伸ばしておきます。
  4. ここに水気を切ったスパゲティを入れ、塩コショウで味を整えたら完成です。
  5. トマト以外に、塩味、クリーム系にも合います。