そのまま食べても、
料理のアクセントにしてもおいしいセロリ。
生産量日本一の長野県では、
「セルリー」と呼んでいるんだとか。

JA全農長野 生産販売部 野菜火き課の
中川雄介さんにうかがいました。

長野では「セルリー」と呼ぶ

一般的にはセロリ(celery)と呼ばれていますが、
このceleryをフランスなまりで読むと
「セルリー」になるので、
長野の生産現場では昔から「セルリー」と呼んでいます。

長野でセルリーの栽培が始まったのは…

セルリーは1600年前後に朝鮮半島から持ち込まれましたが、
クセが強かったので食用としてはあまり広まりませんでした。
しかし、明治になり洋食が普及し始めると栽培がスタート。
長野県の松本市で商用の生産が始まりました。

本格的に栽培が広まったのは大正11年のこと。
茅野市で試験的に栽培が始まり、
病気や虫に苦労しながら、試行錯誤の末、
4年後の大正15年に出荷が叶いました。

長野の寒暖の差が激しい気候が
セルリーの栽培に向いていたんだとか。

当時はセルリーをリュックサックに詰め込んで
汽車で東京まで運んだそうです。

セルリーの栽培方法

長野はセルリー生産量が全国で一番。
5月中旬から11月中旬まで、半年に渡って出荷しています。

12月の頭に、ハウスで種まきがスタート。
1ヶ月後に苗ができると育苗用のポットで育てます。
さらに1ヶ月後にもう少し大きなポットに植え替えます。
この頃には根がびっしりと育っています。
そこから2ヶ月ほど丁寧に育て、
この苗を畑に植えます。
一株に8本くらいセルリーがついているのが
スタンダードな大きさです。

おいしいセルリーの見分け方

茎が太くてハリがあり、色の鮮やかで濃いもの。
これが新鮮な証です。
緑の葉っぱがたくさんついているものは、
特に新鮮でよく育っていると言えます。

セルリーのおいし食べ方

中川さんのオススメは生で食べること。
香りと歯ごたえを楽しみます。
味噌マヨネーズに、お好みで砂糖を入れたものを
スティック状のセルリーをつけてどうぞ。

葉の部分はスープに入れたり、
天ぷらにしてもおいしいそうです。

セルリーの保存方法

茎と葉を切り分けて別々に保存するのがポイントです。
茎は濡らしたキッチンペーパーや新聞に包んで
縦に保存すること。
茎がしんなりしてきたら、
根っこに近いほうに水をつけると蘇ります。
葉っぱはナイロン袋に入れて、冷蔵庫で保存してくださいね。


今週の熊八レシピは「セロリ」

セロリのバター焼き

  1. 肉厚のセロリを7〜8センチの長さに切り、根っこに近い丸まった部分はうまく開いておきます。
  2. フライパンにバターを入れ、強めの弱火でゆっくりとセロリを焼きます。
  3. バターの味で足りない場合は、少しだけ塩コショウすれば完成です。

エビとセロリの塩炒め

  1. 中〜大サイズのエビの殻をむき、背ワタをとって軽く洗い、ペーパータオルなどで水気をふきとっておきます。
  2. ボウルにエビ、塩コショウ、酒、片栗粉、ごま油を入れ、揉み込んで下味をつけおきます。セロリはエビの大きさに切り揃えます。
  3. フライパンにサラダ油を入れ、エビだけ炒めます。エビに火が入りきらないところでエビを取り出し、セロリや長ネギ(15センチ分)、ショウガ(5g)を炒め、ここにエビを戻して塩コショウで味を整え、ごま油で香りをつけたら完成です。

もろセロリ

  1. 幅広めに切ったスティックセロリにもろみ味噌をつけます。ポイントは、味噌は出し入りじゃないものを使うこと。味噌が余ったら、セロリをつけこんでも OKです。