広島レモンについて、JA広島果実連の牧本祐一さんにうかがいました。
広島のレモン栽培は、手違いから始まった!
明治31年、他県からネーブルの苗を購入して育てたところ、なんとその中にレモンの苗が混じっていました。それが広島レモンの起源だと言われています。明治末期から大正初期にかけて、みかんやレモンの大陸輸出が盛んになりました。レモンは特に高値がついたことから、広島各地で栽培されるようになりました。
昭和28年には全国の栽培面積25ヘクタールのうち広島県が18ヘクタールを占め、名実ともに日本一となりました。
昭和39年、レモンの輸入が自由化され、安い輸入レモンに押されて国内のレモン農家は大打撃を受けてしまいました。ところが昭和50年ごろ、輸入レモンから防カビ剤が見つかり、国内レモンの安全性が見直されるようになりました。
広島では主にポルトガル原産の「リスボン」、シチリア原産の「ビラフランカ」が栽培されています。
実は糖度が高いレモン
広島では10月から露地物のレモンの出荷が始まります。この時はグリーンのレモン「グリーンレモン」、12月末から1月には葉緑素が抜けて黄色い「イエローレモン」になるのです。グリーンレモンは清涼感のある香り、イエローレモンは十分な果汁が魅力です。
2月〜3月に収穫されるレモン、実は糖度が10度ほどあります。ところがレモンは酸味があるので、その甘さが感じられないんだとか。ただ、糖度の高いレモンほど、酸味がまろやかになります。
レモンの正しい使い方は、皮を下にして絞る!
くし切りにしたレモンを唐揚げなどに絞る時、どうしていますか。牧本さんによると、皮を下にして絞ると皮から出る香り成分も楽しめて、いっそうおいしくいただけるそうです。ぜひ試してみてくださいね。広島県のサイトに、広島レモンを使ったオススメのレシピ(瀬戸内 広島レモンレシピ 40選)が掲載されています。「レモン鍋」はこれからの季節にぴったりのメニューです。また、このレシピ集にはありませんが、お好み焼きにレモン半個ほどたっぷり絞って食べるのもオススメだそうです。
JA広島果実連
今週の熊八レシピは「レモン」
和食にレモン
焼き魚にレモン果汁、天ぷらに塩とレモン果汁などは定番ですが、レモンの皮も使ってみましょう。- 焼き魚の表面に、下し金でレモンの皮をすりおろしたものを散らすとレモンの香りがふわっとしておいしいです。
- 煮物やお吸い物にレモンの皮を5ミリ角くらいに削ったものを落とすと、高級感のある仕上がりに。
- 酢の物やお寿司を作る時に、酢の代わりにレモン果汁を使って。酢飯の中にレモンの皮も少し入れると変わったお寿司になります。
レモンで作るサンラータン
サンラータンは酢と唐辛子で食べる酸っぱ辛いスープです。サンラータンの詳しい作り方は、お好みの方法を探していただくとして…。- 中華風野菜スープを作って、ここにレモンを唐辛子で酸っぱさと辛さを加えます。
- レモン果汁を入れるタイミングは、香りが飛ばないよう最後の仕上げに。
- お好みでとろみをつけてどうぞ。
ステーキにレモン
- 肉の質によって出来上がりが左右されるので、おいしい脂多めの牛肉を選びましょう。
- 牛肉に塩こしょうして、お好みの加減で焼きます。
- ここにレモン果汁を絞ると、脂の味が緩和されていくらでも食べられます。
- レモンと粒マスタードの組み合わせも最高です。
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