寿司は東南アジア発祥の食べ物だった!?

静岡県静岡市の「清水すしミュージアム」石川寛さんにうかがいました。

「清水すしミュージアム」とは

静岡県静岡市清水区にある「清水すしミュージアム」は、日本初のすしのテーマパーク。清水は冷凍マグロの水揚げ日本一。そして人口一人あたりのお寿司屋さんの数が多い地域なんです。寿司は清水の地場産業なのではないか…そんなことでミュージアムが作られました。

寿司の生まれはタイ北部からラオスあたりが発祥

寿司は日本の食べ物だと思われていますが、実は寿司の原型はタイ北部からラオスあたりで作られていたもの。米と塩と一緒に魚をつけて自然発酵させた「なれずし」だと言われています。

この寿司の原型が稲作文化とともに中国を経由して九州に伝わったのが2000年前のこと。最初は位の高い人に献上される料理でした。当時は漬け込んだ魚だけを食べていました。

次第に米を捨てるのはもったいないので、発酵時間を短くした生成(なまなれ)に進化、米も魚も食べるようになりました。

さらに、木の箱にごはんと卵、魚をのせて押した「箱寿司」も登場。これをさらにおいしく食べたいと、客前で米と具を握るようになったのが「にぎり寿司」と言われています。にぎり寿司が誕生したのは、1800年ごろのことです。

江戸前ならぬ「静前」寿司を堪能しよう

「清水すしミュージアム」には全国各地に伝わる郷土寿司およそ100種類が展示されています。静岡にはとっても大きくて食べるのにげんなりする(!?)「げんなり寿司」、沖縄にはごはんに海ぶどうを混ぜ込んだ「海ぶどう寿司」などもあります。

「清水すしミュージアム」にある「清水すし横丁」には、お寿司屋さんが8軒入っています。地元「静前」のおいしいネタを使ったお寿司が楽しめます。マグロはもちろん、アジや桜エビも激ウマです。

清水すしミュージアム

〒424-0942 静岡県静岡市清水区入船町13-15
TEL:054-354-3360
※JR清水駅みなと口(東口)から無料のシャトルバスが出ています。
清水すしミュージアム | S-PULSE DREAM PLAZA エスパルスドリームプラザ


今週の熊八レシピは「お寿司屋さんを楽しむコツ」

お寿司屋さんの専門用語は使わないほうがクール!

  • お寿司屋さんのカウンターやテーブルにバッグや物を置くのは厳禁。あの木のカウンター、すごく大切なものなんです。
  • タバコや強い香水は避けましょう。旬の貝類など、かおりを楽しむ食材もたくさんありますよ。
  • シャリ(お米)、あがり(お茶)、涙(わさび)、むらさき(醤油)などは、お寿司屋さんの専門用語。お客さんは使わないほうがいいでしょう。

値段の書いていないお寿司屋さんでは…

  • お寿司屋さんで値段を聞くのは恥ずかしいことではないので、「ひとりいくらで食べられますか?」と聞いてみましょう。
  • お寿司屋さんは高いというイメージがありますが、その値段の中には職人さんの技術代が入っています。
  • にぎり寿司を手で持ち上げて、ネタがはがれたり、ごはんが半分に割れてしまったりボロボロ崩れるのは、職人さんの腕前がちょっと鈍っているからかも。こういう部分を見極めて、行きつけのお寿司屋さんと出会ってくださいね。

お寿司をおいしく食べる順番

お寿司屋さんでお好みで食べる時、何から注文するといいでしょう。好きなものから食べればいいんですが、熊八さんはどうやって頼んでいるか教えてもらいました。
  • 最初は白身の魚、「白身は何がありますか?」と聞いて選んでみる。
  • 続いては、酢でさっぱりとしたいので、しめ鯖やコハダなど。そしてしっかり味のついた穴子や、煮ハマにいきます。そのあと、イカやタコ。
  • 貝類は味が濃く、最初の方に食べるとその後数が食べられなってしまうので、このあたりに入れます。そして大トロなどの脂の強いものにいきましょう。
  • シメはカッパ、かんぴょうなど。大トロは予算に合わない時は、シメにネギトロでいただきましょう。