11月2日〜11月7日の放送は、岩手県を取り上げました。

岩手県の伝統的工芸品「南部鉄器」

盛岡の南部鉄器メーカー「岩鋳」の五枚橋享一さんにお話をうかがいました。

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南部鉄器の始まり
南部鐵器は、17世紀中頃に茶の湯釜として始まったもの。18世紀になるとそれに弦をつけたものが普及していきました。1975年に経済産業大臣指定伝統的工芸品・第1号の指定を受け、その伝統の技術が継承されています。


製造方法は…
粘土型を作り、そこに1400〜1500度の鉄を流して成型します。この粘土型は1度しか使えないものもありますし、多くても5回程度使ったらおしまい。型から取り出したら「鋳バリ」と呼ばれるバリを削ったり、内側に酸化皮膜をつけたりして完成です。細かな作業も含めると、1つ完成させるのに数ヶ月かかるそうです。


お値段の違いは!?
南部鉄器には、そそぎ口の周囲に作家や製造会社の刻印が入っています。作家の作品だとお値段もいい感じになります。また、値段の差が出る部分は「弦」。一枚の鉄の板を筒状に丸めて作る「袋弦」と、棒状の鉄を曲げて作る「無垢弦」があります。「袋弦」は中が空洞なので、熱が伝わりづらい。その分お値段もいい感じになります。


お手入れの仕方
鉄器でお湯をわかしたら、いつまでも湯を入れたままにせず、ポットや他の容器に移しましょう。鉄器の余熱で内側の水分は飛びますので、蓋をあけたままにして保管します。内側にサビがつきますが、これは正常な反応。わかしたお湯が無色透明なら問題ありません。


わかしたお湯が濁ってきたら…
鉄器の8分目くらいまで水を入れ、そこに布にくるんだ茶葉を入れて火にかけます。煮出していると、真っ黒なにごりが出てきます。お湯が3分目くらいまで減ったら捨てて、乾かしてからもう一度お湯をわかして確認してみてください。それでもまだ透明にならなければ、もう一度茶葉を煮出すところからやり直してください。


◯詳しくは「岩鋳」さんのホームページをご覧ください。
IWACHU | 株式会社岩鋳 本場盛岡 南部鐵器の岩鋳
 


今週の熊八レシピは「鉄製フライパン」


熊八さんに、鉄製フライパンを使うコツを教えてもらいました。

鉄製フライパンを使うと、ステーキやポークソテー、チキンソテーなどが色合いも風味もよく仕上がります。鉄製フライパンは、洗剤をつけて洗ってはダメ。油をなじませて育てます。タワシやスポンジで洗ってお湯で流しましょう。ポイントは、内側だけでなく、外側もしっかり洗うこと。洗ったら少し火にかけてフライパンをあたためて、しっかり水分をふき取りましょう。